「がんばっぺー!」

大好き東北アニメ『想いのかけら』

 女川中バスケ部のアニメの放送に迫られて、録画したきりになっていた『想いのかけら』を慌てて見た。
 仮設住宅での父娘二人暮らしのディテールの説得力。一方で、地震が、とか、津波が、という直接的な言葉は敢えて使われていなくて、それがためにかえって、すでに起こってしまった何かの決定的であることを、我々は汲み取ることになる。
 我々はもちろん、あの震災を知っている。ただし出来事として。震災を生き、また震災後を生きることが、一体どういうことであるのか、それは当人以外には想像するほかないことだ。それでもその一端を、しかし多くのことを、このアニメは教えてくれているようだ。
 大人として生きること。子供として生きること。
『想いのかけら』は想像のかけらでもある。