「あくあにすむ」

ARIA The ANIMATION』#6まで

「それは灯里ちゃんが素敵だからよ。素敵な人の目には、世界は素敵に映ってくれるのよ」
(#5「その あるはずのない島へ…」)

 アリシアのこの言が『ARIA』というアニメ自体にも当てはまることなんだろうなあと、このアニメが素敵に映る目を持つのはきっと素敵な人なんだろうなあと、思いながらここに独り取り残されているのが私です。残され島状態。
「恥ずかしい台詞禁止!」と指摘する優しさには好感を覚えます。くしゃみをしたらすかさずお大事にと言うアレにも通じるような通じないような。要するに禁止と言われることによって清算されて、おかげで視聴者は安心して恥ずかしい台詞に浸れるというシカケになってるわけです。それか、禁止は常に恥ずかしい台詞の発言されたあとにしかなされないために、決して恥ずかしい台詞を捕らえることができない、禁止という言葉はその実承認の意味あいを帯びている、そういうことなのかも知れません。