2007-05-01から1ヶ月間の記事一覧

われらの同時代人

吉本隆明『詩とはなにか』(詩の森文庫) 吉本隆明がまたいいことを言っています。40年以上前の話ながら。「現代詩のむつかしさ」中、谷川雁の詩「商人」を読み解く件などは殊に痛快。 他には例えば、「庭つ鳥」という言葉と「鶏」という言葉の間に(或いは…

「オハラである!」

『白鯨伝説』 ビデオからDVDに移行するべく編集がてらに見直しました。4度目か5度目かそのくらい。 このアニメを見るたびに新山志保の死が惜しまれて、製作が延びたことが悔しくて、大本眞基子の好演に慰められて、という過程を何度でも辿ることが出来るの…

「ゴドーです」

『やってきたゴドー』 別役実の標記舞台が放送されていたので見た。 待っていたとしてその待っていたということがどういうことなのかを理解しない、ってそういう着想があったかと膝を打ったとか打たなかったとか。待つということが全然特別なこととして意識…

吼えてみせてよデクノボー

学園祭とかコンクールとか 11年くらい使っていたテレビが半壊したので、地デジ対応の液晶テレビを買ってしまった。 で、「ライブアライブ」(『ハルヒ』#12)を見たり「わたしにもみえるよ」(『まなび』#11)を見たり、「旅だちの駅」(『ミンキーモモ』O…

崇高

J.-F.リオタール;管啓次郎訳『こどもたちに語るポストモダン』(ちくま学芸文庫) 熊野純彦『カント 世界の限界を経験することは可能か』(NHK出版)を読み終わったので、流れで『こどもたち〜』の第一の手紙を読みました。カントの「崇高」概念について触…