2008-02-03から1日間の記事一覧

「詩人の死ぬや悲し」

萩原朔太郎作;清岡卓行編『猫町 他十七篇』(岩波文庫) 独逸のある瘋癲病院で、妹に看護されながら暮して居た、晩年の寂しいニイチエが、或る日ふと空を見ながら、狂気の頭脳に追憶をたぐつて言つた。――おれも昔は、少しばかりの善い本を書いた! と。 (p…