王国の授かりもの

最近読んだ本

 永井均西田幾多郎 <絶対無>とは何か』(NTT出版)。西田の講読に昔出てたおかげで、わりとすんなり入ることができた。第二章に出てくる、過失犯デカルトに対する二人の対極的確信犯ウィトゲンシュタインと西田、という対比の構図になるほどと思った。
 橋爪大三郎『はじめての構造主義』(講談社現代新書)。はしがきに、高校生や中学生にも読んでもらえるように書いた、とあって、確かにその目的に適った書き方がなされていると感じた。言葉の選びかたや文章の導入や接続のしかたしかり、ところどころ挿入される脇道にそれたエピソードしかり。
 上遠野浩平ビートのディシプリン SIDE3』『同 SIDE4』『ブギーポップバウンディング ロスト・メビウス』『ブギーポップイントレランス オルフェの方舟』(電撃文庫)。これで電撃から出てるのは追いついた。
 こがわみさき陽だまりのピニュ 3』(ガンガンコミックス)。「ドラマCD制作、決定です」だそうです。
 野村美月“文学少女”と月花を孕く水妖ウンディーネ』(ファミ通文庫)。水妖とくればもちろん泉鏡花なので、しばらく前に私の鏡花熱が高まっていたのは、ここで元ネタにされる予兆であったらしい。
 今は『ヨブ記』を読んでるんですが、冒頭から「ウツの地にヨブという名の人がいた」って、鬱すぎる!