すこしふしぎ

藤子不二雄Aまんが道』(全14巻/中公文庫コミック版)

 また昨年末の話なのですが、『21エモン』のDVD-BOXを買いました。それはそれとして、年末年始は『まんが道』を読み暮らしていました。
まんが道』には、その時々に足塚くんたちが執筆している作品が抄録されていて、史劇絵物語「十字架上の英雄」などは思わず唸らされる傑作です。初の単行本作品「UTOPIA 最後の世界大戰」も、部分的にですが読むことができます。で、そこに「ゼロの空間」という装置が出てきます。
 この装置は見覚えがあります。『21エモン』です。第31話「目玉と口が散歩する?エモン・ゼロ次元の恐怖!」(原作のタイトルは「銀河系No.2の星」)において生きることに倦んだ長寿の星の住人が入っていく「ゼロ次元」は、この「ゼロの空間」の変奏だったのだということを、実に20年越しで、しかしDVD-BOXを買ったばかりで実にタイムリーに知りました。そんなすこしふしぎ。

ふたりは、いつも映画館の最前列に座った!
その席だと、映画が大迫力で迫ってくるからだった!
(v.4, p.306)

 足塚くんたちも前列派で僕はうれしいという余談。