恋のいろは

となりの怪物くん』#4まで

「怪物くん」って、雫にとって得体が知れず心や言動の予測がつかないという意味でもあろうし、したがってまた当然に百面相だということでもあろうし、なのだろうな。
 いっぽう春は春で、自分の怪物を感じずにはいられないような瞬間を、数知れず持ってきたのではないか。その意味では、怪物くんとはいいながら、怪物の一典型としてのフランケンシュタインのイメージを負っているようにも思う。
 そうした二人の交流は、春の中のやさしさを、人間を、ひとつずつ確かめていくだろう。それでもやっぱり、解いても解いても得体の知れない怪物くんが春であり、私(雫)はそんな怪物くんが好きだ、これからも、きっと、ずっととなりに、というように展開していくと夢想。だいたい、怪物であることは人間であることそのものじゃないか。
 この戸松遥はなにやら高山みなみを思わせる戸松遥だ。ウルスラ的な。