ふわふわ旅行

大阪、奈良、大阪

 5月4日は、なんばで『劇場版STEINS;GATE 負荷領域のデジャヴ』を観て、唐招提寺薬師寺に参り、グランキューブ大阪の「高垣彩陽 2ndコンサートツアー2013 〜relation of colors〜」に参加しました。どう見たって詰め込みすぎの行程で、自分が何をしているのか、どこに立っているのか、途中からふわふわしてしまっていたように思います。具体的には映画館に着いたあたりから(9am)。
 そんな状態で立ち寄った薬師寺で、翌日の玄奘三蔵会大祭で奉納される伎楽のリハーサルに居合わせたことは、格別に微妙不可思議な体験でした。
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 不東の誓いを立て、国禁を犯してまで出国した三蔵が、長い長い西域の旅から帰国し、都へと足を踏み入れたとき、以前とは様子が一変した都では、太宗皇帝が三蔵をあたたかく迎え入れます。老若男女の民衆も、こぞって三蔵を迎えます。かくして、舞台には大勢の、伎楽ならではの仮面人間たちが、三蔵のためにひしめきます。そうして私の周りには、観光客がわらわらと立ち並んで、その光景を見やっています。
 (自分も……?)
 そう、思ってしまったのです。自分もこの中の一人ではなかったか、自分も今ここに、三蔵を迎えるために、遥々ここに、来て、立っているのではなかったか?
 このように錯覚(錯乱?)したのは、雑然とした立ち見のリハーサルだったればこそで、本番当日に、座席に着いて、観賞するぞと身構えて見たとしたなら、同じような感じを持つことはなかったろうと思えます。我に返って民衆の側から引き離された瞬間、ほとんど泣き出しそうだったんです。
 指定席で観る映画とコンサートの合間に、こんな体験、困ります。
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 三蔵役は東儀秀樹さんでした。
薬師寺「玄奘三蔵会大祭」での伎楽 | 東儀秀樹オフィシャルブログ「SMILE」
薬師寺の伎楽『玄奘三蔵会大祭』本番! | 東儀秀樹オフィシャルブログ「SMILE」