今井哲也『ハックス! 1』(アフタヌーンKC)
突飛な言動でしばしば周囲を驚かせたり、理解されなかったりするところのある阿佐実さん。
いや……
いや待って
いま 話
すげー飛んだ
(p.[36](cut.1「ひみつのへや」))
飛んでるんじゃない、ダイレクトなんだ、直結してるんだ。そう思える。
阿佐実さんがアニメを見て「すごい!」と思う心。児島くんを見て「美少年だ」と思う心。直感は、直感であるがゆえに何者にも阻み得ない。そうして彼女は、そこから、始める。直感こそが発端なのだ。
阿佐実さんの、アニメに対しての雑念のなさ、あるいは、雑音を挟み込むことなく直接にアニメへと向かう阿佐実さんを見るにつけ、我が身を省みて恥じ入ってしまいそうで。恥じ入らないんだけども。とまれ、周囲の声や世の中のはやりというものを殊更問題としないで、彼女のような一心さを持続することは難しい。
二○動(にまるどう)に初投稿した動画につけた、タイトルとコメントの飾らなさ普通さに痺れる。やっぱりこの人は直接の人なんだと思う。