それはキムチの香りだった

石川忠司『現代小説のレッスン』(講談社現代新書

 まだ読み始めて間がないのだが、一人称をめぐる箇所で詰まった。「一人称がそもそも内側に閉じられていないのは少し考えればすぐ分かる」(p.38)って、本当ですか。少なくとも続けて示された映画の例は、何と言ったらいいか、しっくりこない。少なくとも説明の順序として違う気がする。『13日の金曜日』で多用されるから明白だなんて、そんな片付けかたで済むものなのか、てのもある。1ページに2回も「すぐ分かる」「明白」なんて言われたら、もしかして騙されているんじゃないかと考え込んでしまわざるをえない。
 もうひとつ言えば、冒頭で「阿呆くさい」と評された試みと比べて、ここでとりあげられた小説の試みがどれだけ立派だというのかも見えてこない。その訳といってはどの小説も未読だからでもあろうし、すると自分には必要ない本なのではないかという気がしてきて、読了する自信がない。

ゾイド ジェネシス』1クール終了

 大森貴弘(#12)とか下田正美(#13)とか豪華な顔ぶれで1クール目を締めくくろうということだろうけど、作画に関してはいかんともしがたいのか、この作画レベルをずっと見てると『幻影闘士バストフレモン』を思い出してしまう。そうして比べてみれば『バストフ』の方が100倍面白いでしょう? ってなるわけで。ミントお嬢様もいたし。もちろんそれでなくても。
 それから『ファイアーエムブレム』みたいだとも思って、それはシミュレーションゲームぽい展開に加えてコトナ=シーダと映るからです。空飛ぶし。
 そういえば『バストフ』にも伊藤静出てたな。ティエル。ロボ子。絶対こっちの方が萌える。