ましてやリノンちゃん

ジョン・M・ヒートン著;土平紀子訳『ウィトゲンシュタイン精神分析』(岩波書店

 本編は原著のせいか訳のせいか、文のつながりが分からず理解できない箇所がたくさんで、ほかの本である程度ウィトゲンシュタインのことを知ったうえで読まないとちょっときついと思う。しかし知っていればタイトルとキーワードとして挙げられた見出しとを眺めれば大体内容の想像がつくので、結局本編は読まなくてもいいかもしれない。
 丘沢静也による解説「99匹のヒツジのための小さな幸せの技術」は、本編にも若干触れる箇所はあるものの、解説というより邦訳に便乗して寄せられた別個の一小論という感じ。話題の向くにまかせて奔放に書かれるキャラクターの強い文体は、読ませることは読ませる。30代くらいの若い人が書いてるのかと思ったら、もう60近い人だった。
 岩波の「ポストモダン・ブックス」シリーズは、この薄さと字の大きさで1,500円もするのがどうにもいけない。

ゾイド ジェネシス

 重い腰を上げて、見はじめました。まだ5月。遠巻きでのキャラ作画の適当さは何とかならないのか。あと、回によってはカット割りもひどく感じる。実は前作(『ゾイドフューザーズ』)のほうがまだ当たりだったんじゃないかとさえ思う。中村千絵もいたし。きみきみは「だべさ!」て言ってくれないし。
「夜鷹の夢」はいい歌だと思う。『犬夜叉』も「真実の詩」はいい歌だった。そんなとこ。