「こないだは/悪かった。/キゲン直せよ。」

サマーウォーズ

 8月の第1木曜日に見てた。
 これが何で物足りなく感じるのかというと、やはり『ぼくらのウォーゲーム』と比べてしまっているからなんだろう、そのくらいは分かる。では、細部にわたってこれほどあからさまに『ウォーゲーム』のヴァリアントをやっているにもかかわらず、何が本作を物足りなくさせるのか。本作に足りないものは何なのか。たとえば新奇性とか、そういったものでは少なくともないと思う。よし新奇性はないとして、そんなことは全く面白さと関係しないのだし。
 で、『ウォーゲーム』にあって『サマーウォーズ』にないものといったらなんなのか、自分なりに考えてみたところ、それは太一から空へのメールなのではないかと思い当たった。あのような形で本編を包み込む何かが『サマーウォーズ』には欠けていたんじゃないか、そんなように思った。ヒカリの茶目っ気が。ハートマークの奇跡が。ついでにマイコン制御なのに失敗する奇跡が。
 そこに生まれる幸せが。