「それを言うならしっかりだー」

けいおん!!』#9「期末試験!」

「なにも考えてないだけなんじゃ……」と言ってバツが悪い思いをしてもさっそく行動的になれる梓。こんなことがなくたってたぶん元々唯先輩のことを尊敬していたのに違いないので、尊敬の種がまたひとつ増えたというような話なんだろう。
「演歌の心には遠いなあ」という唯のことばが梓によって素直に受け取られて成立するところとかもう。梓にとって唯は一刻たりともボケキャラではないので、というのはつまり第一義的には尊敬する先輩なので、とりあえずすべての唯の言動を梓は真に受ける。もっとも、軽音楽部のほかの先輩に対してもこの関係は同様に成り立っているところではある。
 なんでわたしたち同じ年に生まれなかったんだ、という嘆きはありがちだけれど、こと彼女たちに関しては生まれた時が一年違ってそれで良かったのだと、そんな気がする。
 いままで『けいおん』見ててよかったと思えた佳作。