「ほんとが悪夢」

ポケットモンスター ベストウイッシュ』#46「ニャゴシエーター・ニャースツンベアーの森を突破せよ!!」

 ニャースが危うくゲットされそうになるネタを定番化させようとしているところを見ると、しばらくはまだまだ、ニャースをサトシパーティに縛り付けておくつもりなのだろう。「ニャーは自立したポケモンニャ」と言わせてみたところで、その一方で、人間とポケモンの両方の言葉がわかることからニャゴシエーターというポジションを与えてしまうのだから、ニャースの安売りというほかない。
 ぜんたい、『ベストウイッシュ』になってからというもの、ロケット団の迷走が不憫でならない。

SKET DANCE』#23「リトルプリンセスは気分上々」

 何かと拙いのに捨て置けない不思議な回だったので三回見た。
 作画枚数が絞られていて演出に支障を来すレベルのはずなんだけど、その制限の中でどうにかしてしまっていて相当な苦労を感じる。ほんとうに必要なところ以外はまともに動いていないと言っていい。逆に言えば、動きがほしい数ヶ所だけは及第以上によく動いているから、その対比で余計に印象的な場面を作り出すことができている。
 とにかく動きを少なく抑えるために、喋っているキャラクターの顔が画面に映ってないことの方が多いんじゃないかという気がする。そのかわり、風景や、喋っているキャラクターの体の部分や、喋りかけられてる相手の顔が映る。こういう画面が多いと、ふわふわと落ち着かない、不安定さが生まれるので、それで不思議な回と感じたのだと思う。
 ほかに、特徴的な主線のタッチであるとか、全編を通して画面上に満ちている淡い光とか、そういったものが、何となくそれらしく見せる方便として機能していて、なんだかんだで、トータルとして見たときに、十分に力のある映像に仕上がっている。錯覚かもしれないけど、錯覚で構わないと思う。
 絵コンテ・演出の中野英明を評価すべきなのだと思う。