『鍵姫物語 永久アリス輪舞曲』#4「Little Bill」
アカネが有人のことをアンデルセンと思いなすのは、物語を記す力を持つ者はみなどこかしら似た雰囲気があるということなのかな。心の物語の持ち主がその心の目だけでもって見たときに、両者は区別するべきようもないのかな。
それとも、アカネという子は、アンデルセンのほかにやさしい男の人というものを知らないのかもしれない。もしか、人を知覚することにおいても方向音痴なだけかもしれない。
『鍵姫物語 永久アリス輪舞曲』#5「A Caterpiller」
デリーラが有人のことをタキオンと思いなすのは、タキオンを待ち求めるあまり、ということなのだろうけれど、それでもたしかにはじめのうちはタキオンと信じて疑わなかったようだし、アリス能力者やアンデルセンその他の能力者たちは通常の目で世界を見ていないように、どうやら思われます。