Another Infinity feat.Mayumi Morinaga「glitter(Starving Trancer Remix)」
『FAIRY TAIL』のアニメが終わりましたね。佐藤聡美が出ている限りは見続けようと、安易に心に決めたものだから、とうとう最後までつきあうことになってしまいました。見も見たり、生きも生きたり、3年半。
ED11が素敵でした。
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苦くつらい思い出の数々。デフォルメされたキャラクターで断片的に描かれるそれは、渾然性と直結性とを併せ持つ、幼少期ならではの記憶のあり方のままでもって、表れそして消えていく。
すべてを失い、荒廃した世界に立ち尽くすルーシィ。そこへ、見上げる空に大量の星が降る。ルーシィは動けない。目が離せない。
世界は形を失って、意識はますます沈みゆく。意識以前の無意識の、その深奥に至って、目覚めたルーシィはデフォルメが解けた姿である。ルーシィはそこに光を見る。大いなる光。
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たしかに我々はルーシィの心の見たものを見たのだと感じられる、そんな90秒のアニメーションです。あの星たちは最強のギルド・妖精の尻尾の輝きであるかもしれないし、最後の光はルーシィ自身の核をなす光であるかもしれず、また沈んだ果てにふいに現れた水面のようなものであるかしれず、とまあ野暮な指摘は止しにして、ぜひ一度映像でご覧ください。
今回の歌詞は「glitter」の意味とは反した世界を描いてみました。
【歌詞】glitter | ayumi Morinagaオフィシャルブログ「経験値ください!」
タイトルに反してきらめきを失った世界を描いた歌にのせて、今度はそれに反するのでなく、それに沿った先に、光を見いだしてみせた、というのもまた素敵です。もともとこの歌自体が、光の可能性を秘めているわけで、だからこそタイトルが「glitter」なので、そこのところをよく汲み取っているアニメーションだと言えます。
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【エンディングアニメーションスタッフ】
- 絵コンテ:石平信司
- 演出:ヤマトナオミチ
- 作画:大橋幸子、小磯沙矢香
- 動画検査:斉藤裕之
- 色指定/仕上検査:小野寺笑子
- 美術背景:スタジオフォレスト
- 撮影:T2 studio