瑞巌主人公

野矢茂樹『論理学』(東京大学出版会

 道元、無門、野矢の三氏の問答形式で綴られた、初学者のための論理学ツアーの書。
 論理学の本は時々読むんだけど、時々しか読まないから次の本を読むまでの間にかなりの部分を忘れてしまって、はっきり無駄なことしてると思える。

佐藤友哉『子供たち怒る怒る怒る』(新潮社)

 無門でユヤタンのことを思い出したので(『フリッカー式』参照)、未読だった『子供たち怒る怒る怒る』を読んだ。
 鉤括弧の中に台詞を置けるのは主人公兄弟だけなんだなあとか(「大洪水の小さな家」)、改行ないんだなあとか(「死体と、」)、「わざ、わざ」って『人間失格』だなあとか(「慾望」)、『新潮』掲載時にも思ったようなことを今回も思った。学習しないんです。
 全体的に脱北がテーマ、と乱暴にまとめてみる。
 全く関係ない話、田中哲弥『やみなべの陰謀』がハヤカワ文庫で復刊していて、びっくりくりくりくりっくりですよ。浜根杉本ってまだ活動してるんだろうか。

春新番その35~37

  • 砂沙美☆魔法少女クラブ』……何もかも変わってしまって驚きもあるけど、高本宣弘向きの素材だと思うので期待したい。砂沙美たちの変なアクションが楽しい。
  • ザ・サード 〜蒼い瞳の少女〜』……メグーはほんとかわいいなあ。うん。それはそれとして、派手さはないけどかなり良質で、今時このようなアニメが見られようとは、さすが神谷純と言いたい。「火乃香」って名前は「火乃紀」(『ベターマン』)みたいだ。そしてメグーはかわいい。
  • 桜蘭高校ホスト部』……今期のアニメで一番期待して見てみれば、その期待が全く裏切られていなかった。そして早々に第2話を録画し損ねた。坂本真綾の聞いたことのない種類の演技は、しかしアクセントの付け方が伊倉一恵ぽくもあった。