「トラ、トラ。大悲劇名詞!」

竹宮ゆゆことらドラ!』(電撃文庫

 面白いだけじゃないか! コントじゃないか! と思いながら読んでたけど、そして面白いだけのものは大好きだけど、読み終わってみるとそれだけではきかなかった。一筋縄ではいかなかった。なにこの完璧さ。「そういうふうになっている。」って言葉からして、その完璧さ確乎とした揺るぎなさの宣言というか、世界が十全で満ちていることの証というか、無罅性というか。こういうのを表すのにふさわしい日本語を忘れてしまったのでうまく言えなくもどかしい。察してください。そもそも「無罅性」なんて日本語ないような気もするし読めない。
 大河の「嫌いじゃない」は大好きってことらしいんだなあとか、竜児のイラストがどれもこれも表情読めないのがグッドだなあとか。べーしっ君が「ばぼーん」って言ってる顔みたいでつい笑ってしまうのはナイショだ。

観鈴は幸せだったと信じてください」

アニメージュ』の整理中。
 2005年1月号で川上さんの言うことにゃ、

 (観鈴は)とても頑張り屋さんです。演じる上で気を付けているのは、その頑張りが嫌味に見えないように、自然に演じられるようにすることです。口癖には苦労させられてます(笑)。

 その世界で観鈴がせいいっぱい生きられるように、私も全面的に協力します! 演技力の及ぶ限り頑張ります!

 また、2005年5月号で川上さんの言うことにゃ、

 観鈴の心は、最後の瞬間まで幸せだったはずだと信じてます。

 観鈴は幸せだったと信じてください。そして、自分がひとりぼっちだなぁ〜と感じてしまった時は、悲しむ前にほんのちょっとでもいいので、この『AIR』という作品を思い出して下さい。
 きっと少しだけ、ひとりぼっちの寂しさが薄れると思いますよ。

 観鈴をせいいっぱい生かしてきた彼女だからこそ、観鈴と向き合い続けた、共にあり続けた彼女だからこそ、終わりを迎えて、こう言っておかずにいられなかったのだろう、と思うと誰だって観鈴に負けない頑張り屋さんになるって決意するよ! 寂しくなんかないよって、「にはは」って、笑えるくらいには、ね。
 ほかのスタッフは、まあ大したこと言ってない。視聴者の方にまるで目が向いてないんじゃないかって思う。