バカシ

5月に観た映画(1本)

 いつの5月さ!てな話ではありますが。

 この映画についてどう伝えたものか、言葉が見つからなくて、それでほかの映画の感想もまるまる滞っていたのでした。そのうちに、せめてソフト化されるまでにはと思っていたそのソフトも発売されてしまいました。
 今だって何と書いていいのか分かっちゃいないんです。なので、開き直ってどうでもいいことだけ書きます。なんだ、それならいつもと変わらないじゃないか、と思われるかもしれませんが、私もよくよくそう思います。
 ひとつ。タカシという名前が「バカ(馬鹿)シ」と呼ばれる、これはもう宿業と言ってよさそうです(例:『コレクター・ユイ』など)。
 もひとつ。ラストの池の場面は、尾崎翠「地下室アントンの一夜」の地下室の場面と同種の感慨を私にもたらしました。現実ともつかない、穏やかで美しい空間に、ふっと連れ出されたような感覚とでも言いましょうか。この点については以下も参照ください。
モクバのお姫様なんて信じてるわけじゃない - 遠景に